2015年04月30日

読書の記録 15年4月

書評を書く暇がない。
そこで、毎月の読書記録を残すことにした。

4月は23冊。月間ベストは「和菓子のアン」(坂木司)。

   黄色と白

「闇の守り人」「夢の守り人」上橋菜穂子

「ビッグ・ドライバー」スティーヴン キング

「また次の春へ」 重松清

「鳩笛草」宮部みゆき

「検事の本懐」「検事の死命」柚月裕子

「連続殺人鬼 カエル男」中山七里

「ワーキングホリデー」 坂木司

「和菓子のアン」坂木司

「教場」長岡弘樹

「SPEED」金城一紀

「さがしもの」 角田光代

「窓の魚」 西加奈子

「学校のセンセイ」 飛鳥井千砂

「いつもの朝に」 今邑彩

「夢をかなえるゾウ」 水野敬也

「二度のお別れ」黒川博行

「そして父になる」是枝裕和/佐野晶

「タルトタタンの夢」「ヴァンショーをあなたに」「胡蝶殺し」近藤史恵

「シティ・マラソンズ」三浦しをん/近藤史恵/あさのあつこ

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2015年04月01日

ブログ休止のお知らせ

いろんな方に読んでいただいたこのブログ。
都合により休止することになりました。

   白

実は、PCが使えなくなりまして(泣)。
新しいのを買う予定も、今のところありません。

使えるのはタッチパネルの端末だけ。
今後は、mixiの日記だけ更新する予定です。

今までありがとうございました

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「闇の守り人」上橋菜穂子

生まれ故郷に帰ったバルサ。育ての父の汚名を晴らせるのか。
「精霊の守り人」に続く「守り人」シリーズ第2弾。

   黄色いユリ

女用心棒バルサは、皇子チャグムを守り抜いた。
その後、25年ぶりに故郷に戻ってきた。

洞窟を通ってカンバル王国に向かう途中、カッサとジナの兄妹を救う。
二人には口止めをしたバルサだったが、後にこのことが大人たちに知れる。

バルサの父カルナは、王ナグルの主治医だったが何者かに殺された。
短槍の名手ジグロに育てられたバルサ。

カンバルは貧しく、農耕に適さない土地が多い。
穀物は、<青光石>ルイシャを得ることで近隣の国から買っていた。

山の王を倒し、そのルイシャを独占して手に入れようとする陰謀があった。
バルサはカッサとともに、地底に向かう。
そこで二人を待っていたのは・・・・

***** **** ***** ****

長く続くこのシリーズ。
バルサは「誰かの用心棒」として、多くの場合は脇役。

しかし、この作品に関しては彼女こそ主役。
何故、女性のバルサが短槍を使うようになったのか。
過去の事件とともにそれが明らかになる。

カッサは傍系の家に生まれたので、短槍を使うのは戦争になった時だけ。
しかし、バルサは何人もの人を短槍で葬ってきた。
殺したくない場合でも、糊口をしのぐために人を殺すバルサ。

何気ないやり取りの中にも、作者のメッセージが込められている。
「誰も殺さない誇り」というのは、日本人だからこそ主張できるのではないか。

そして何より、「侵略して何かを奪う」というのは間違っている。
空想の物語にも、尊い教訓があるものだ。

***********************
関連記事

「闇の守り人」の正体 ―死人の残していくもの―  

バルサの過去が明らかに「闇の守り人」

『闇の守り人』 上橋菜穂子

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2015年03月31日

桜が満開!

満開になった上野公園の桜。
現地に行かなくても動画で見られます。

 

こんな動画も。

 

 



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タグ: 満開
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甲子園で2打席連続満塁ホームラン!

甲子園のセンバツも、準決勝。
敦賀気比の松本選手が史上初、2打席連続満塁ホームランを達成した。

 

敦賀気比・松本、2打席連続満塁ホームラン 春夏通じ初(asahi.com)

夏春連覇がかかっていた大阪桐蔭を相手に11−0と圧勝。
決勝に進んだ。

この試合、2回のスイングで8打点の活躍をした松本選手は背番号17。
今後、この番号を希望する選手が増えるかもしれない。

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書評(作家別一覧)


あ行の作家

青山七恵 「かけら」 「ひとり日和」

赤染晶子 「乙女の密告」

芥川龍之介 「蜘蛛の糸 杜子春」 「薮の中」 「地獄変」

浅倉卓弥  「四日間の奇蹟」 「追憶の雨の日々」

浅田次郎 「地下鉄に乗って」 「椿山課長の七日間」 「姫椿」 「終わらざる夏」

「天切り松 闇がたり 1 闇の花道」 「天切り松 闇がたり 2 残侠」 「天切り松 闇がたり3 初湯千両」 

「天切り松 闇がたり 4 昭和侠盗伝」 「天切り松闇がたり 5 ライムライト」

あさのあつこ 「ランナー」「スパイクス」 「レーン ランナー3」  

朝吹真理子 「きことわ」

芦原すなお 「ミミズクとオリーブ」

安部公房 「砂の女」

綾辻行人 「十角館の殺人」

有川浩 「阪急電車」 「ストーリー・セラー」 「レインツリーの国」

「海の底」 「クジラの彼」 「三匹のおっさん」 「三匹のおっさん ふたたび」

 「旅猫リポート」 「県庁おもてなし課」 「空飛ぶ広報室」

五十嵐貴久 「1985年の奇跡」 「ぼくたちのアリウープ」

池井戸潤 「空飛ぶタイヤ」 「下町ロケット」

伊坂幸太郎 作品が多いので別のページ

石田衣良 作品が多いので別のページ

市川拓司 「弘海 息子が海に還る朝」 「そのときは彼によろしく」

五木寛之 「レッスン」

稲見一良 「ダック・コール」

井上荒野 「夜を着る」 「静子の日常」 「切羽へ」 「夜をぶっとばせ」

井上ひさし/(絵)萩尾望都 「水の手紙」

伊藤たかみ 「八月の路上に捨てる」 「誰かと暮らすということ」 「海峡の南」

絲山秋子 「沖で待つ」 「袋小路の男」

乾くるみ 「リピート」 「イニシエーション・ラブ」 「スリープ」

上橋菜穂子 「精霊の守り人」 「闇の守り人」

歌野晶午 「葉桜の季節に君を想うということ」

冲方丁 「天地明察」 「もらい泣き」

円城塔 「道化師の蝶」 「これはペンです」

遠藤周作 「深い河」 「海と毒薬」 「沈黙」 「白い人・黄色い人」

大江健三郎 「死者の奢り・飼育」

大岡昇平 「野火」

大崎善生 「将棋の子」 「聖の青春」 「パイロットフィッシュ」 

「アジアンタムブルー」

大島真寿美 「ピエタ」 「ゼラニウムの庭」

岡嶋二人 「タイトルマッチ」

小川洋子 作品が多いので別のページ

荻原浩 「明日の記憶」 「月の上の観覧車」 「誰にも書ける一冊の本」 

「幸せになる百通りの方法」 「コールドゲーム」 「あの日にドライブ」

奥田英朗 「サウスバウンド」 「イン・ザ・プール」 「空中ブランコ」 「家日和」

恩田陸 「夜のピクニック」 「六番目の小夜子」 「ネバーランド」

「ユージニア」 「ブラザー・サン シスター・ムーン」 「光の帝国」


か行の作家

海堂尊 作品が多いため別のページ

垣根涼介 「ワイルド・ソウル」

梶尾真治 「黄泉がえり」

川上弘美 「センセイの鞄」 「神様」 

角田光代 作品が多いため別のページ

金原ひとみ 「アッシュベイビー」

川島誠 「神様のみなしご」

川西蘭 「セカンドウィンド 1」 「セカンドウィンド 2」

川端康成 「雪国」 「眠れる美女」

川端裕人 「今ここにいるぼくらは」

川村元気 「世界から猫が消えたなら」

貴志祐介 「悪の教典」 「クリムゾンの迷宮」 「青の炎」

北林一光 「ファントム・ピークス」

北村薫 「スキップ」 「ターン」 「鷺と雪」 「盤上の敵」

窪美澄 「ふがいない僕は空を見た」 「晴天の迷いクジラ」 

小池真理子 「倒錯の庭」

小松左京 「復活の日」

近藤史恵 「サクリファイス」 「エデン」 「サヴァイヴ」 「キアズマ」 

「天使はモップを持って」 「モップの精は深夜に現れる」 

「ダークルーム」 「はぶらし」 「砂漠の悪魔」 「シフォン・リボン・シフォン」 

さ行の作家

齋藤智裕 「KAGEROU」

斎藤美奈子 「名作うしろ読み」

佐々木譲 「制服捜査」 「廃墟に乞う」 「ベルリン飛行指令」

「ストックホルムの密使(上)」 「ストックホルムの密使(下)」 「エトロフ発緊急電」

佐川光晴 「おれのおばさん」 「鉄童の旅」

鷺沢萌 「葉桜の日」「果実の舟を川に流して」

桜木紫乃 「ホ-テルローヤル」 「ワン・モア」

佐藤多佳子 「一瞬の風になれ」第一部 第二部 第三部

「黄色い目の魚」 「ごきげんな裏階段」

敷村良子 「がんばっていきまっしょい」

雫井脩介 「虚貌」

司馬遼太郎 「燃えよ剣(上)」 「燃えよ剣(下)」 「ペルシャの幻術師」

島田荘司 「異邦の騎士」

島本理生 「ナラタージュ」

白石一文 「ほかならぬ人へ」 「快挙」

庄野潤三 「プールサイド小景/静物」

真保裕一 「連鎖」

鈴木光司 「楽園」

瀬川晶司 「泣き虫しょったんの奇跡」

重松清 作品が多いので別のページ

芝田勝茂 「進化論」

瀬尾まいこ 「天国はまだ遠く」 「幸福な食卓」 「優しい音楽」 

「戸村飯店青春100連発」 「卵の緒」


た行の作家

高木彬光 「誘拐」

太宰治 「人間失格」 「斜陽」 「走れメロス」

高畑京一郎 「タイム・リープ あしたはきのう」

高野和明 「グレイヴディッガー」 「ジェノサイド」 「幽霊人命救助隊」

「13階段」

田中慎弥 「共喰い」

谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」

辻仁成 「サヨナライツカ」 「海峡の光」

辻村深月 「ぼくのメジャースプーン」 「冷たい校舎の時は止まる」 

「ふちなしのかがみ」 「ロードムービー」 「ツナグ」 「鍵のない夢を見る」

壺井栄 「二十四の瞳」

津村記久子 「ポトスライムの舟」

天童荒太 「悼む人」 「静人日記」 「孤独の歌声」

豊島ミホ 「ぽろぽろドール」 「リリイの籠」 「日傘のお兄さん」


な行の作家

中勘助 「銀の匙」

長嶋有 「猛スピードで母は」 「パラレル」 「夕子ちゃんの近道」

中島京子 「小さいおうち」

中田永一 「くちびるに歌を」 「百瀬、こっちを向いて。」

長野まゆみ 「天然理科少年」

中村航 「僕の好きな人が、よく眠れますように」 「100回泣くこと」 

「あのとき始まったことのすべて」 「恋するスイッチ」(絵 宮尾和孝)

中村文則 「土の中の子供」 「世界の果て」 「掏摸」

中脇初枝 「きみはいい子」

梨木香歩 「西の魔女が死んだ」 「裏庭」 「エンジェルエンジェルエンジェル」

「家守綺譚」

夏川草介 「神様のカルテ」 「神様のカルテ2」 「神様のカルテ3」

夏目漱石 「こころ」

西加奈子 「さくら」 「ふくわらい」 「炎上する君」

西川美和 「きのうの神さま」

西村賢太 「苦役列車」 「寒灯」

貫井徳郎 「灰色の虹」 「明日の空」 「乱反射」 

「慟哭」 「プリズム」

沼田まほかる 「ユリゴコロ」 「猫鳴り」 「痺れる」 「九月が永遠に続けば」

野沢尚 「魔笛」

乃南アサ 「凍える牙」

法月綸太郎 「キングを探せ」 「ノックス・マシン」


は行の作家

橋本紡 「空色ヒッチハイカー」 「流れ星が消えないうちに」

帚木蓬生 「アフリカの蹄」

原田マハ 「楽園のカンヴァス」 「でーれーガールズ」 「総理の夫」

葉室麟 「蜩ノ記」

福田栄一 「夏色ジャンクション」 「エンド・クレジットに最適な夏」

東川篤哉 「謎解きはディナーのあとで 「謎解きはディナーのあとで2」

東野圭吾 作品が多いので別のページ

姫野カオルコ 「よるねこ」

百田尚樹 「ボックス!」 「リング RING」 「輝く夜」 「永遠の0」

福井晴敏 「終戦のローレライ」 「川の深さは」 「Twelve Y.O.」

藤岡陽子 「トライアウト」 「海路」

藤原伊織 「テロリストのパラソル」 「ダナエ」

星新一 「竹取物語」現代語訳

誉田哲也 「ストロベリーナイト」 「ソウルケイジ」 

「武士道シックスティーン」 「武士道セブンティーン」 「武士道エイティーン」

ま行の作家

万城目学 「偉大なる、しゅららぼん」

松本清張 「点と線」 「砂の器」

三浦しをん 「風が強く吹いている」 「まほろ駅前多田便利軒」 「まほろ駅前番外地」

「神去なあなあ日常」 「舟を編む」 「光」

三上延 「ビブリア古書堂の事件手帖」 「ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常」 

「ビブリア古書堂の事件手帖3 栞子さんと消えない絆」 「ビブリア古書堂の事件手帖4 栞子さんと二つの顔」

三木清 「人生論ノート」

三崎亜記 「となり町戦争」 「バスジャック」

三島由紀夫 「愛の渇き」 「獣の戯れ」 「金閣寺」

道尾秀介 「向日葵の咲かない夏」

光原百合  「十八の夏」

湊かなえ 「告白」 「少女」 「境遇」 「贖罪」 

「夜行観覧車」 「往復書簡」 「花の鎖」 「サファイア」

宮木あや子 「憧憬☆カトマンズ」

宮下奈都 「スコーレNo.4」 「誰かが足りない」 「太陽のパスタ、豆のスープ」 

「遠くの声に耳を澄ませて」 「田舎の紳士服店のモデルの妻」 

「よろこびの歌」 「終わらない歌」

宮部みゆき 作品が多いので別のページ

宮本輝 「錦繍」 「螢川/泥の河」 「幻の光」

武者小路実篤 「友情」

村上春樹 作品が多いため別のページ 

村上龍 「限りなく透明に近いブルー」 「櫻の樹の下には瓦礫が埋まっている。」

村山由佳 「星々の舟」

森絵都 作品が多いので別のページ

森鴎外 「舞姫」 「かのように」

森浩美 「こころのつづき」 「ほのかなひかり」 「家族の言い訳」 「夏を拾いに」 

「こちらの事情」 「家族ずっと」

森博嗣 「スカイ・クロラ」


や行以降の作家

矢口敦子 「償い」 「赦し」 「それでも、桜は咲き」

安岡章太郎 「質屋の女房」

矢月秀作 「リンクス」

矢作俊彦 「ららら科學の子」

山崎豊子 「不毛地帯1」 「不毛地帯2」 「不毛地帯3」 

「不毛地帯4」 「不毛地帯5」 

「白い巨塔1」 「白い巨塔2」 「白い巨塔3」 「白い巨塔4」 「白い巨塔5」 

「運命の人(1)」 「運命の人(2)」  「運命の人(4)」

「華麗なる一族(上)」 

山崎ナオコーラ 「手」 「人のセックスを笑うな」

山田宗樹 「天使の代理人」 「百年法(上)」 「百年法(下)」

山本周五郎 「つゆのひぬま」 「菊月夜」  「月の松山」

柳広司 「ジョーカー・ゲーム」 「ダブル・ジョーカー」 「パラダイス・ロスト」

柳田国男 「遠野物語」

山本文緒 「プラナリア」

唯川恵 「肩ごしの恋人」 「ため息の時間」

結城五郎 「心室細動」

柚月裕子 「最後の証人」

湯本香樹美 「夏の庭」

横山秀夫 「真相」 「64」

吉田修一 「横道世之介」 「あの空の下で」

吉村昭 「海も暮れきる」

よしもとばなな 「TUGUMI」 「キッチン」 「ジュージュー」

 
吉行淳之介 「原色の街/驟雨」

米澤穂信 「インシテミル」

米原万里 「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」 「不実な美女か貞淑な醜女か」

リリー・フランキー 「東京タワー」

柳美里 「自殺の国」

綿矢りさ 「勝手にふるえてろ」 「かわいそうだね?」

アンソロジーと複数の著者 作品数が多いので別のページ



海外の作家と新書なども別のページに表示

海外の作家   新書など

※このページは編集のため、場所(日時)を移動します。
常に編集中です(汗)。

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2015年03月30日

「第三の男」

あまりにも有名な映画とそのテーマ曲。
グレアム・グリーンが脚本を担当しているとは知らなかった。

 

 

こんな動画も。

 

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レ・ミゼラブル、フラッシュモブin Orlando

世界的にファンの多いレ・ミゼラブル。フラッシュモブの映像。
こういった動画が見られるのはとても便利。

 

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2015年03月29日

「総理の夫」原田マハ

自分の妻が総理大臣になった!
この作品で泣けるとは思わなかった。

 

原田マハの作品は、「でーれーガールズ」「楽園のカンヴァス」以来。
まさか彼女が政治の世界を描くとは思わなかった。

野党の党首だった相馬凛子。
政界再編で初の女性首相になった。

夫の日和は財閥の次男で鳥類の研究をしていた。
護国寺の古い洋館に住む。
妻の首相就任で、彼の環境は大きく変化した。

***** **** ***** ****

作品は、夫である日和の日記で進む。
凛子との出会いが途中で紹介されているところは、構成の上手さが光る。

日和の兄、多和が凛子には何かと批判的。
その反面、母の崇子が凛子を理解し、援護する場面は多くの読者が泣いたはず。

脇役もいい存在感を出している。
政策秘書の島崎は、後に衆院選に立候補し当選。

日和担当の富士宮は不倫して妊娠。
辞表を提出するが、凛子が彼女を引き止める。
この場面もなかなか泣ける。

ストーリーが、原久郎や阿部を含めて「いい人」ばかりなこと。
表現ではなく「説明」で終わらせている点はマイナス。
しかし、政治を扱ったこんな作品があっていい。

現在のファーストレディーで「家庭内野党」の安倍昭恵
彼女が読んだらどんな感想を語るか聞きたい。

現実の政治はどうだろう。
福島第一原発事故が起きても、原発再稼動ありきの政権。
この作品のようにドラマとして泣ける要素はあるのだろうか。

***********************
関連記事

『総理の夫』 原田マハ (実業之日本社)  

『総理の夫』原田マハ

原田マハ『総理の夫』

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2015年03月28日

「恥辱」J.M. クッツェー

ノーベル賞賞受賞者で、ブッカー賞2回受賞作家の代表作。
大学教授の転落を描く。原題は「Disgrace」。

 

舞台は南アフリカ共和国。
主人公は教授デヴィッド・ラウリー52歳。

2回結婚し、二度とも離婚した彼は娼婦を買うことで性欲を満たしていた。
しかし、学生にまで手を出した彼は大学で訴えられ、結局辞職する。

田舎で娘ルーシーと生活するようになった彼。
しかし、そこに3人の男たちがやって来て・・・

***** **** ***** ****

まず、三人称で描かれたこの作品。
どうしてラウリーの独白でなかったのか。
この点で読者の一部は先を読むことから脱落したかもしれない。

ラウリーは決定的なものが欠けている。自分勝手でしかない。
女子学生から訴えられても反省ということを知らない。

よく50過ぎまで問題を起こして大学を追い出されなかったものだ。
女子学生がその後、どうなったかを気にしないものだろうか。

私にはまったく理解ができない。死ぬ動物たちには同情するにもかかわらず。
この「理解できない」という点は、女性読者でも同じではないだろうか。

その後、田舎での事件が起き、彼は「正義」を口にする。
彼が何を言おうとも、まったく説得力を持たないと考えるのは、私の考えが狭いから?

正直、「勉強のできるバカ」というのは困った存在だ。
こう考えたのが私だけではないということを信じたい。

さらに理解できないのが、娘であるルーシーの選択。
彼女はどうして別の土地に移ろうとしないのか。

これも理解できない。
ルーシーに賛同する読者はどれくらいいるのか。
特に女性読者に訊いてみたい。

ノーベル賞作家ということだったが、作品自体はとても読みやすかった。
これは原文もそうなのか、それとも翻訳が素晴らしいからか。

彼の作品は、「マイケル・K」や「夷狄を待ちながら」がある。
機会があれば読んでみたい。

***********************
関連記事

『恥辱』J・M・クッツェー、鴻巣友季子訳(早川書房)  

「恥辱」〜男性中心・白人社会の逆転する南アフリカの予感。

J.M.クッツェー『恥辱』

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