生まれ故郷に帰ったバルサ。育ての父の汚名を晴らせるのか。
「精霊の守り人」に続く「守り人」シリーズ第2弾。
女用心棒バルサは、皇子チャグムを守り抜いた。
その後、25年ぶりに故郷に戻ってきた。
洞窟を通ってカンバル王国に向かう途中、カッサとジナの兄妹を救う。
二人には口止めをしたバルサだったが、後にこのことが大人たちに知れる。
バルサの父カルナは、王ナグルの主治医だったが何者かに殺された。
短槍の名手ジグロに育てられたバルサ。
カンバルは貧しく、農耕に適さない土地が多い。
穀物は、<青光石>ルイシャを得ることで近隣の国から買っていた。
山の王を倒し、そのルイシャを独占して手に入れようとする陰謀があった。
バルサはカッサとともに、地底に向かう。
そこで二人を待っていたのは・・・・
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長く続くこのシリーズ。
バルサは「誰かの用心棒」として、多くの場合は脇役。
しかし、この作品に関しては彼女こそ主役。
何故、女性のバルサが短槍を使うようになったのか。
過去の事件とともにそれが明らかになる。
カッサは傍系の家に生まれたので、短槍を使うのは戦争になった時だけ。
しかし、バルサは何人もの人を短槍で葬ってきた。
殺したくない場合でも、糊口をしのぐために人を殺すバルサ。
何気ないやり取りの中にも、作者のメッセージが込められている。
「誰も殺さない誇り」というのは、日本人だからこそ主張できるのではないか。
そして何より、「侵略して何かを奪う」というのは間違っている。
空想の物語にも、尊い教訓があるものだ。
***********************関連記事「闇の守り人」の正体 ―死人の残していくもの― バルサの過去が明らかに「闇の守り人」『闇の守り人』 上橋菜穂子****************************トラックバックはテーマに関係するもののみどうぞ。
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posted by りゅうちゃんミストラル at 16:38| 東京 ☀|
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