2015年03月27日

高校吹奏楽に、学園ドラマ最終回を見た

昨日、ある公立高校の吹奏楽部定期演奏会に行った。
生の音楽に触れ、大いに感動したし泣いた。

 

この時期、中学や高校の定期演奏会は「卒業コンサート」という意味を持つ。
部員たちは、いろんなことがあったはずだ。
学業との両立、親の理解不足や部内の人間関係。

指導者の要求に応えられないもどかしさ。
後輩たちは先輩との思い出がある。いろんな想いを胸に、演奏が始まる。

スローパートやソロでは、ごまかしがきかない。
単調なロングトーンをどれだけこなしたかが音に出る。

緊張感が伝わってくる演奏に、観客は大いに酔った。
ポップスステージもかなり楽しめる内容だ。

その高校でも、少子化の波が大きな影響をもたらした。
部員はやっと30人を超える。しかも女性部員ばかり。

人気の集まりやすいフルートや花形のトランペットでも明らかに不足していた。
大編成ではコンクールに出られず、小編成でコンクールに出た。
逆境にめげず、地区で金賞となり県大会まで進んだ。

その中にあって、すごい素材を見つけた。
パーカッションを担当する彼女は素晴らしい素質を持ち、「キレ」があった。
全国金賞のメンバーになってもおかしくないほどの実力。

こうした演奏者を放っておくことはない。
大学や市民楽団でもう一度、彼女の演奏を聴きたい。
演奏会が終わった後、声をかけた。

残念なことに彼女は進学するものの音楽からは離れるという。
進学先が、音楽活動をできない環境だからだという。

考えてみれば、全国金賞の主要メンバーでも音楽から離れる学生は多い。
実に多くの人材が失われているのが現実。

演奏会は、卒業する8人を紹介して終わった。
いつものように、涙で終わる演奏会。

パーカッションの彼女は指導者から、高く評価されていた。
「高いハードルを一度でクリアできる能力の持ち主」という紹介は妥当だ。

実は明日も演奏会に出かける。
今度はどんな演奏者に出会えるだろうか。

皆さんも、近くのホールに出かけてみるといい。
多くが無料の演奏会で、「学園ドラマの最終回」に出会える。

「このメンバーでの演奏が最後」という独特の雰囲気は、まさにプライスレス。
きっと泣けるよ。

素晴らしい演奏会だった

同じ時間を共有できたことを誇りに思う


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posted by りゅうちゃんミストラル at 16:16| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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