報道姿勢を問われた裁判の結果は。
東京地裁の判断は三木に対して懲役6ヶ月、執行猶予1年。
弓成には無罪判決を出した。外務省の証言が不利に働き、弁護側の勝利。
三木については刑が確定。
このタイミングで、三木の手記が週刊誌に掲載される。
検察側は弓成の無罪を不服として控訴。
高裁では懲役4ヶ月、執行猶予1年の判決が出る。
逆転有罪判決だった。
弓成側は最高裁に上告。
しかし、上告棄却の判断が出て弓成の有罪が確定する。
しかも、5人の裁判官が一致という内容だった。
妻と別居し、生活の場を北九州に移していた弓成。
父親が興した青果販売会社を受け継ぐ。
しかし商売敵がシェアを奪ったことで経営が苦しくなる。
その商売敵が合併を申し出たが、弓成は断る。
結局会社は吸収された。
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最初に書いたように、この巻では法廷でのやり取りが描かれる。
山崎が、いかに裁判記録をよく読んでいるかがよく分かる。
この裁判、もし無罪のままなら今後も取材側がやりたい放題。
そうでなくても刑事事件は一審の有罪率がほぼ100%。
検察はメンツもあるので控訴は当たり前。
それにしても一審の裁判官について、検察幹部は酷く貶していた(汗)。
法廷で何度も鋭い指摘をしていた大野木弁護士。
実際、西山事件では大野正男という名前で、最高裁判事にもなったキレ者。
西山記者が情報を渡した国会議員は横路孝弘と「爆弾男」こと楢崎弥之助。
西山元記者は、2013年に参院特別委員会で参考人として意見陳述した。
特定秘密保護法案を審議する場で、彼の言葉は必要だった。
この点からも、西山事件は現在に大きな影響を与えている。
裁判では有罪。しかも妻とは別居し子どもも離れていく弓成。
この先、何が描かれるのか。
というわけで第4巻に続く。
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