一見、単純な殺人事件だが、被告人は無実を訴えた。
事件は、ホテルの一室で男がナイフで刺されたというもの。
この件の背景には、過去に起きた交通事故があった。
裁判は、東京から離れた半崎市で開かれた。
ホテルの一室での殺人事件。一見、単純な事件だ。
弁護人の佐方は、かつてここの検事だった。
同僚検事が起こした事件をきっかけに弁護士になった過去がある。
被告人は容疑を否定。
検事は庄司真生。有罪が当たり前かと思われた。
最後の証人によって、真実が明らかにされるまでは。
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真実を探り、明らかにすること。
この意味を考えさせられる作品。
裁判は、何のためにあるのか。
このことも大きなテーマになっている。
ある事件が起きる。正しく処理されないと恨みが残る。
その恨みが別の事件を起こす。
アガサ・クリスティの名作「オリエント急行の殺人」でもそうだった。
多くのミステリー作品が、これを題材にしている。
「13階段」(高野和明)もそうだ。
警察、検察が事実を隠しているケースは結構あるはず。
明らかにされていないだけで。
佐方が投げ捨てた秋霜烈日というのは検事がつけているバッジのこと。
裁判官は八咫の鏡、弁護士は表紙になっているテミスの天秤。
ご都合主義などツッコミどころはいろいろある。
だが1日で読める作品としてはいいんじゃないか。
この作品、テレビ朝日でドラマ化された。主演は上川隆也。
私は見ていないが、どんなドラマだったのだろう。
このシリーズ、すでに第二弾「検事の本懐」第三弾「検事の死命」が出ている。
読むかどうかは微妙なところ。
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