冤罪と分かっているだけに読むのが辛い。
ロンの裁判は、でっちあげの証言により有罪の評決が出る。
量刑は死刑。陪審員も正しい判断ができなかった。
死刑確定囚として刑務所に送られたロン。
精神病が悪化する。
そして12年後、DNA鑑定により再審で無罪となる。
共犯とされたフリッツも無罪。
DNA検査は、グレン・ゴアが容疑者だと示した。
逃げるゴア。捕まり裁判で死刑判決を受ける。
(その後仮保釈なしの終身刑に)
冤罪の賠償訴訟は数百万ドルで和解した。
その後、ロンは肝硬変で病死する。
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著者あとがきにあるように、こうした冤罪事件はどこでも起きる可能性がある。
日本もこの事件を「対岸の火事」と安易に考えないことだ。
すぐに思い出すのが足利事件。
初期のDNA鑑定が、いかにいい加減だったかを証明した。
この件については、「検屍官」(P・コーンウェル)でも述べたとおり。
再審で無罪となったが、検事が謝罪しないというのもこの作品と同じ。
肩書きが重い人は、謝罪すると何かを失うと考えているのか。
以下の記述が印象に残る。
制度が改善されないかぎり、おなじことはだれにでも起こりうる。
(下巻P239より引用)
なお、この作品に対し検察官のピータースンがグリシャムを名誉毀損で訴えた。
その後、この件は原告の敗訴となったという。
そのグリシャムだが、今後はフィクションの世界に戻ってくるという。
機会があれば彼の作品をまた読みたい。
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