2015年03月14日

「無実(上)」ジョン・グリシャム

21歳の女性が性的暴行を受け殺された。
法廷劇で知られるグリシャム初のノンフィクション。

 

グリシャムの作品を読むのは「テスタメント」以来。
「冷血」(トルーマン・カポーティ)や「華城事件は終わっていない」を思い出す。

事件が起きたのは、1982年。
場所はオクラホマ州の小さな町、エイダ。

バー「コーチライト」のウェイトレス、デビー・カーターが自宅で殺されていた。
暴行されており、絞殺と判断された。

その後、元プロ野球選手のロン・ウィリアムソンが逮捕された。
高校時代は強力な打撃で知られた選手だった彼。
しかしプロでは通用せず、マイナーリーグ止まり。

次第にアルコールに溺れ、精神を病むようになる。
事件について物的証拠はない。

共犯とされたのが、元理科教師のフリッツ。
こちらは逮捕された理由すら不明確。

法廷は迷走する。証言がいい加減だし証拠もない。
それでもフリッツは有罪。陪審員の評決は終身刑だった。

***** **** ***** ****

まず、初動捜査から根本的に間違っている。
どうしてすぐにグレン・ゴアの毛髪を採取しなかったのか。
毛髪のを紛失したというのも理解に苦しむ。

科学捜査研究所も、サンプルを放置するなど鑑定があまりに遅すぎる。
法廷で担当官が専門用語を駆使して言い逃れするのは見苦しい。
自分が被告人だったら、恐ろしくて仕方ないだろう。

「判決が出るまで無罪の推定を受ける」という大原則。
日本でも「逮捕されれば有罪」という「推定有罪」が問題視される。

特に日本の刑事事件では、起訴された場合の有罪率がほぼ100%だ。
この数字だけ見ても大きな問題。

この作品を読む限りアメリカでも事情は似たようなもの。
これでは冤罪が多いはず。

今後、裁判はどうなるのだろうか。
というわけで、下巻に続く。

*****トラックバックはテーマに関係するもののみどうぞ。
スパム防止のため承認制です。その場合リンクは必要とはしません。
一部、こちらからはトラックバックを送れないブログがあります。 
コメントについても承認制です。コメントする人は、まず挨拶しましょう。


posted by りゅうちゃんミストラル at 16:25| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/414534718
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。