2015年03月07日

「炎上する君」西加奈子

西のエッセンスがよく出ている短編集。
「サラバ!」で直木賞を受賞した彼女は、活きのいい作家のひとり。

 

西加奈子の作品は、「ふくわらい」「さくら」以来。
この本は、思いっきり突き抜けている。

「太陽の上」

中華料理屋「太陽」の上にあるアパート。
1階が料理屋、2階が「太陽」の夫婦。

そして3階の301には主人公の女性が住む。
彼女は、引きこもりで部屋から出ることなく暮らしていた。

料理屋の女将は、セックスレスのため店のアルバイトを誘惑していた。
引きこもりの彼女は、漏れる言葉をノートに記録していた。

「空を待つ」

主人公の作家は、散歩の途中で携帯電話を拾う。
持ち主になりきり、「あっちゃん」とメールを交換する。

「甘い果実」

書店で電話対応している女性が主人公。
作家の山崎ナオコーラが気になる。

山崎のサイン会に行った彼女。
なんと、リアルの山崎はオジサンだった。

「炎上する君」

男に縁のない浜中と梨田は32歳。
垢抜けない容姿から「戦中」「戦後」と呼ばれる。

二人はバンドを組むことに。
銭湯で「足が炎上している男」を見かける。
彼に会うと、運河向上するという。

「トロフィーワイフ」

ひさ江は、孫の枝里子のことを「まごちゃん」と呼ぶ。
トロフィーワイフはひさ江のこと。

パンツ、クラブ、彼氏のアクセントに膝を叩いた人も多かっただろう。

「私のお尻」

珍しい、尻のパーツモデルをしていた女性が主人公。
ある男に声をかけられる。
尻をD室に入れないかという。

「舟の街」

主人公は30過ぎの失恋した女性。
参ってしまった彼女は舟の街に行く。

まきちゃん巨乳だったんだね。
主人公を振った男はオッパイ星人だったんだ。

「ある風船の落下」

世界的に蔓延した「風船病」という病気。
ストレスが原因で、体が膨張する。

末期になると、空中に浮かび姿が消える。
苛められていたハナも空に消える。

空の上には世界中から多くの人が来ていた。
そこでは言葉が通じ、食べなくても死なない。
眠る必要もない。

***** **** ***** ****

この作品集は、好き嫌いが分かれるに違いない。
「これは凄い!」と思うか、「なんだこれ!」で終わるのか。
どちらにしろ、突き抜けた作品を続けるところは流石。

この本の書評を書くのは難しい(汗)。
列車に乗っている時、隣に座っている人が時々笑う。
「この人、どんな本読んでいるんだ?」と思ったらこの本かもしれない。

***********************
関連記事

『炎上する君』西加奈子

「炎上する君」感想 西加奈子  

西加奈子「炎上する君」

炎上する君 西加奈子

***********************

*****トラックバックはテーマに関係するもののみどうぞ。
スパム防止のため承認制です。その場合リンクは必要とはしません。
一部、こちらからはトラックバックを送れないブログがあります。 
コメントについても承認制です。コメントする人は、まず挨拶しましょう。


posted by りゅうちゃんミストラル at 16:04| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/414104249
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック

西加奈子「炎上する君」
Excerpt: 角川書店 2010年4月 初版発行 198頁 短編集です 少し小川洋子さんを思わせるような不思議ワールド、そこに西さんの強い筆致で引っ張り込まれるような感じ 一番気に..
Weblog: 読書と映画とガーデニング
Tracked: 2015-03-09 07:50

『炎上する君』西加奈子
Excerpt: こんな女と付き合いたい。どっぷりと付き合いたい。なんだったら結婚したい。と思う女はいるかね、君?芸能人ならやっぱり…(以下省略)作家なら西加奈子。イエス西加奈子。(いきなりのハイテンションですまん) ..
Weblog: 頭の中は魑魅魍魎
Tracked: 2015-03-09 15:11