2015年01月10日

「武士道シックスティーン」誉田哲也

剣道に打ち込む女子高生。
笑ったし泣いた。文句なしに面白い。

 

***** **** ***** ****

誉田哲也と言えば、「ストロベリーナイト」
そして昨日記事に書いた「ソウルケイジ」を読んだ。

主人公は宮本武蔵を尊敬し、「五輪の書」を読む磯山。
兵法オタクで剣道エリートの彼女は友人もいない。

全中大会では準優勝。
本人は、決勝でも負けていないと不満。

父親は警察官で剣道を教えてもいるが、娘とは話もしない。
兄も剣道をしていたが、今はボート競技をしている。

もう一方の主役は甲本早苗。
横浜市民大会で、何故か磯山に勝つ。

この負けに納得がいかない磯山は、推薦で甲本のいる名門の東松学園に進学。
家庭の事情で、甲本は西荻に改姓していた。
父親が家を出た末、離婚したためだ。

関東大会予選で、ケガした磯山。代わりに西荻が出場する。
関東大会個人戦優勝の強敵に勝つ西荻。

だが、 この後磯山の心境に変化が。
「何故戦うのか」という疑問に悩む磯山。剣道に対する情熱を失う。

インターハイ予選で磯山は、まさかの3連敗。
団体戦は3回戦で敗退する。

**** ***** **** *****

勝ちと負けがあるなら、勝つほうがいいに決まっている。
しかし、「勝つだけ」になると競技者が燃えつきてしまうこともある。

女子高生としては時代錯誤の磯山と、勝ち負けに拘らずおおらかな西荻。
両者の対比がとても面白い。

今まで、スポーツを題材にした青春小説は何度か紹介してきた。

例えば、駅伝を描いた「風が強く吹いている」(三浦しをん)。
高校ボクシングの「ボックス!」(百田尚樹)。
マイナーな飛び込み競技を描いた「DIVE!!」(森絵都)。

どの作品も、ライバルが登場する。
本作品でもそれは同じ。

違うのに、剣道という 武道で結ばれている。
日本舞踊が剣道に役立つというのも重要なポイント。

作者は綿密な取材でこうした話を思いついたのか。
だとしたら、引き出しが多い。作家としては有利な点だ。

著者プロフィールにこうある。

「本書は著者初の、人が一人も死なない青春エンターテインメント」
(ハードカバー巻末より引用)

誉田の作品は、残忍な殺され方をするとか、レイプされるとかが多い。
こんな作品も書けるんだなあ。

スピン(栞)が剣道に合わせて紅白になっているのも面白い。
こんな本、久しぶりに見た。

この作品、「武士道セブンティーン」「武士道エイティーン」と続く。
そのうち読みたい。

書評(作家別一覧)

***********************
関連記事

武士道シックスティーン(誉田哲也)

「武士道シックスティーン」  誉田哲也  

「武士道シックスティーン」(誉田 哲也)

「武士道シックスティーン」誉田哲也

誉田哲也「武士道シックスティーン」

***********************

*****トラックバックはテーマに関係するもののみどうぞ。
スパム防止のため承認制です。その場合リンクは必要とはしません。
一部、こちらからはトラックバックを送れないブログがあります。 
コメントについても承認制です。コメントする人は、まず挨拶しましょう。


posted by りゅうちゃんミストラル at 17:03| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック

「武士道シックスティーン」(誉田 哲也)
Excerpt: 「武士道シックスティーン」は、女子剣道部を舞台にした小説。 幼い頃から剣道一筋で宮本武蔵を愛読する磯山香織と、元は日舞をやっていて家庭の事情で剣道にくらがえした甲元(西荻)早苗。 ふたりの出会..
Weblog: 心に残る本
Tracked: 2015-01-10 23:22