先を争うように、数時間で読んだ。文句なしに面白い。
「クラクラ日記」を妹の文香が持っていたことで、姉妹の関係は冷え込む。
店には智恵子から電話がかかってきた。
北鎌倉駅のホームにいた智恵子。
海外にいたが最近帰国したという。
店に依頼が来る。
鎌倉の家にある金庫を開けてほしいというもの。
その金庫は旧日本軍の特注品で、三重になっていた。
鍵と暗号がないと開かない。
依頼主は来城という女性。富豪の妾だった。
ガンで声帯を失っていたためうまく話せない。代わりに妹が説明をした。
もし金庫を開けることができたら。
かなり価値がある乱歩のコレクションを売ってくれるという。
栞子は、金庫を開けることができるのか。
金庫には何が入っているのか。
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まず、内容の濃さに驚く。核心部分については予想できなかった。
奥深い乱歩作品の世界と、物語の奥深さ。作者の研究が想像できる。
ヒネリの先にヒネリがある。どれだけの読者が予想できたのか。
私も乱歩の少年探偵団は小学校の時全部読んだ。
特に思い出深いのが「黄金仮面」。
来日したルパンが、明智小五郎と対決する。
販促用の仮面があるとは知らなかった。
乱歩がこの本を読んだら、泣いて喜んだだろう。
核心部分となった「二銭銅貨」も前に読んだ。
時間が無くて書評は書いてないものの、以下のページに記録として書いた。
読書の記録7
作品でも説明されていたように、乱歩のデビュー作。
時代を考えると、信じられない完成度。
傑作選では、探偵になる前の明智小五郎も出てくる。
ファンでなくても読む価値のある一冊。
カバーをかけた本を触れることなく題名を当てるというテスト。
栞子が見事に当てたのは驚き。
だがそれ以上に千恵子の深い考察には感心した。
第五巻をすぐにでも読みたい。告白の行方も気になる。
現在、図書館で14人待ちの状態。近い将来読むことになるはず。
書評(作家別一覧)
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4巻ではついに智恵子が登場しましたね。
序盤からいきなり登場してきたので、これは波乱の展開になりそうだなと思いました。
栞子と智恵子は見た目は似ているのに中身は全然違って、この母娘の対決は興味深いです。
このシリーズを読むと神保町に行って古書店巡りをしたい心境になります。
4巻は、本当に波乱の展開でしたね。
この母娘の頭の中を、見てみたいものです。
それにしても少年探偵団は懐かしい。
黄金仮面など、はるか昔に読んだことを思い出しました。
物語はこれからどう進むのでしょう。
まったく予想できません。