オーウェルの作品は「動物農場」以来。
主人公ウィンストンは真理省勤務の役人。
禁止されている日記を書き始める。
「偉大な兄弟」(ビッグブラサー)による全体社会。
敵はゴールドスタインという裏切り者。
世界は三つに分かれ、戦争状態にある。
女性ジューリアと知り合う。
秘密警察かと思っていた彼女と逢瀬を重ねる。
拷問の場面は読んでいて気持ち悪かった。
翻訳は新庄哲夫。
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現代人はこの作品を単なる娯楽として読めないはず。
監視社会は現代でも切実な問題だからだ。
監視カメラの危険については先日も以下の記事に書いた。
神戸女児不明事件と監視カメラの危うさ
「少しくらいの窮屈さは仕方ない」という考えには賛成しかねる。
後に取り返しのつかないことになってからでは遅い。
過去の記録を改ざんするというのも笑えない。
日本でも特捜地検による証拠品改ざんが記憶に新しい。
そうでなくても「大本営発表」や「非国民」という言葉が存在した。
隣組による相互監視体制もあった。
「鬼畜米英」というのもこの作品と同じだ。
オーウェルが生きていたら。現代をどのように感じるだろうか。
機会があるのなら訊いてみたい。
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ジョージ・オーウェル『1984年』を読みました(読書感想文)
↑この作品に関する詳しい記事。参考になった。
全体主義の恐ろしさ。ジョージ・オーウェル「1984」
新自由主義批判の書としても読めるジョージ・オーウェル『一九八四年』
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ラベル:1984年 ジョージ・オーウェル
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