数々の賞に輝き、日本でも人気となった検屍官シリーズ第1巻。
主人公は40歳の検屍局長ケイ。
バージニア州リッチモンドで起きている女性殺害事件の捜査関係者。
この事件に関連して、検屍局では数々の問題が発生する。
まず、関係者以外手に入れることのできない情報が漏れる。
誰かが検屍局のデータベースに不法侵入しているのも見つかる。
さらに、被害者のデータラベルに関するミスも見つかる。
被害者にはキラキラ光る物質が付いていた。
後に、それが石けんであることが分かる。
私生活でも姪のルーシーと生活する上で何かと神経を使うケイ。
ルーシーの母で、妹の児童文学作家は何故かネバダで結婚するという。
ケイは、捜査員のマリーノや、上司のアンバージーとも人間関係がうまくいかない。
次の犯罪を阻止するため、ケイは罠を仕掛ける。
そんな彼女に犯人の手が伸びる・・・
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多くの人がこの作品を読むのはよく理解できる。
デビュー作でこれだけ描ける作家はまずいない。
約500ページと長いが、推理小説を読み慣れている読者であれば難解ではない。
私はいろいろと考えながら3日かけて読んだ。
作者のコーンウェルは警察担当記者から検屍局のプログラマーに転進した経歴を持つ。
そうでもなければこの作品は描けないだろう。
このシリーズは次々と翻訳されているが、読むかどうかはわからない。
「何を読めばいいかわからない」時に読もうと思う。
ミステリーは嵌ると抜け出すのに大変だからね。
追記
あとがきに出ていたDNA鑑定による容疑者検挙。
これってどう考えても冤罪となった足利事件のこと。
ものすごい皮肉だ。
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ラベル:検屍官 パトリシア・コーンウェル
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