2014年05月25日

「海も暮れきる」吉村昭

放浪の俳人、尾崎放哉が死ぬまでを吉村昭が描く。

 

自由な俳句で知られる放哉。
職を捨て、妻とも別れて京都から小豆島へ渡る。
酒を飲むと、人を罵倒する悪癖が失敗の元だった。

彼は庵主として島で生涯を閉じる。
酒と金の心配。そして人恋しさが吉村によってよく表現されている。

吉村もまた結核によって長期の療養どころか死の危険があった。
学習院で俳句の世界を知り、放哉には興味があったという。
そうでなければこの作品は書けなかっただろう。

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高く評価されながら、金が無いというのは石川啄木も同じ。
結核で亡くなったという点も同じ。

ただ、放哉の場合は東京帝大法学部を出ているエリート。
プライドの高さが何かと邪魔をしている。

「いれものがない両手でうける」 「咳をしてもひとり」(ともに本文から引用)

私には俳句の世界はよく分からない。
もし、この作品を読まなかったら私は尾崎放哉を知る機会がなかっただろう。
自由律俳句では、種田山頭火との比較をすべき人物に違いない。

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「海も暮れきる」 吉村昭著

吉村昭「海も暮れきる」

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