散漫だが読者を飽きさせないのは流石。
オースターの作品は、「鍵のかかった部屋」と「幽霊たち」を読んだ。
いわゆる「ニューヨーク三部作」の二つだ。
この「ムーン・パレス」でもニューヨークが舞台となっている。
主人公フォッグは私生児。母親は交通事故で死亡した。
コロンビア大に通う彼は、生活費に困るようになる。
奨学金という道も模索せず、やがてホームレスに。
セントラルパークで生活するようになった。
大学の友人、ジンマーとキティがそんな彼を見つけて助ける。
ジンマーのアパートに居候していたフォッグ。
車椅子の老人エフィングの世話という仕事を大学の紹介で見つける。
散歩と朗読を始めたフォッグ。
やがて、エフィングの言うまま口述筆記をするようになる。
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タイトルのムーン・パレスは実際コロンビア大の近くにあった中華料理屋だったという。
オースターも何度か通ったに違いない。卒業後、彼はフランスなどを放浪する。
彼の作品には孤独がよく出てくる。
精神的飢餓状態とでも言うのだろうか。
この作品では、食べ物に関しても飢餓が表現されている。
キティと出会った場面でも、食物を狂ったように食べるシーンが印象的だった。
私は自分がとても書けない小説。先が読めない内容なら評価する傾向がある。
だとしたら、この作品は両方の条件を満たしている。
彼の作品で「シティ・オブ・グラス」(ガラスの街)は未読。
近い将来読みたい。
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