2014年04月11日

「キアズマ」近藤史恵

「サクリファイス」に始まるシリーズ第四弾。
大学の自転車部が舞台の今回も興味深く読めた。

   白い花

「サクリファイス」「エデン」「サヴァイヴ」と続いたシリーズ。
今回も競技する人が描かれている。

主人公は正樹。一浪して坊ちゃんの多いといわれる新光大に入った。
入学早々、事故で先輩の村上(部長)にケガを負わせてしまう。

「1年だけ」という約束で、自転車競技を始めた正樹。
彼には素質があった。すぐに頭角を現す。

部でのエースは大阪弁で話す、ヤンキーの櫻井。
しかし正樹には意外と親切。村上には隠しているが、喘息もちだった。

櫻井の存在こそこの作品の伏線。
兄の事故死やフレームを正樹に譲るなど物語の屋台骨でもある。

正樹も中学時代の柔道で大きな事故があり、トラウマになっている。
下のクラスで優勝し、ついにはインカレ王者となる正樹。
「何故走るのか?」という問いは永遠に続くだろう。

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小説はトラウマの連続。
そして生きていること自体もまた同じ。それを実感できた一冊。

以下の記述が記憶に残る。

俺は失ったもの、傷つけたもののために、どうやって祈ればいいのだろう。
(P290より引用)

300ページあるが、内容が簡単なのですぐに読める。
230ページにチーム・オッジの赤城が登場。
正樹はプロレーサーになるのだろうか。

「はぶらし」でも書いたが、近藤は、決して技巧に優れた作家ではない。
しかし「読みたい!」と思わせる物を持っている作家。今後も注目したい。

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posted by りゅうちゃんミストラル at 17:14| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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今回は大学 自転車部で!
Excerpt: 小説「キアズマ」を読みました。 著者は 近藤 史恵 自転車、ロードレース シリーズといえばよいか 4作目となりますね とはいえ 今作は 今までのキャラ 白石は登場せず 舞台もプロのロードレースで..
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