2014年01月01日

「パラドックス13」東野圭吾

人は極限の中、生き残るためにどう考え何をするのか。
サンデー毎日に連載したもの。私には物足りない。ネタばれあり。
 
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「P−13現象」により突然、人が消えた。
政府は何かが起きる可能性を事前に知っていたがパニック防止のため情報を隠した。
残った人たちが生き残るために奮闘する。

リーダー格は警察キャリア(警視)の久我誠哉。
極限状態では今までの規則が通用しないと話す。

地震や大雨による洪水、そしてインフルエンザの感染。
食料の不足など、川口隊長もびっくりの試練が続く。

漫画「漂流教室」や映画「ポセイドンアドベンチャー」を思い出した。
生存者たちは赤ん坊やヤクザ者などを加える一方、亡くなる人たちもいる。

残念なことに登場人物は深く描けてない。
「流行作家が急いで書いた」という感が否めない作品になってしまった。
多作の作家にはよく見られる現象だ。

***** **** ***** ****

以下ネタばれ。

誠哉が撃たれて死ぬというのは最初の部分を読めば分かる。
だが弟と一緒に死ぬというのはかなり低い確率の出来事。

「元の世界に戻るため死ぬ」というのまでは予想できなかった。
この部分についてはかなり新鮮。私なら死んで元に戻る可能性に賭ける。

しかし、そもそもある特定の時間に東京の中心部で死んだ人がそんなにいるわけない。
地震でもないのに13人も死んでいたら、日本の人口はもっと減る。

「P−13現象」がこの時間に起きるという予測が立つのも不思議。
私はこの疑問から、作品の世界に入り込めなかった。

誠哉は自然にも意思があるかのように述べているが、何故そういう結論になるのか?
進化論のように、「中立説」というものは存在しえないのだろうか?

誰でもいいから反論しろよ。重要な問題だよ。
自然現象を使って抹殺するくらいなら、最初からこの世界に送り込まないだろ。
まるで作品のために設定があるかのようだ。これをご都合主義という。

結末に向かっての収束はさすがに実力ある作家の片鱗を見せた。
だが内容が薄いので450ページ以上あっても1日で読めてしまう。

内容からすると東野には珍しいSF。
ただ、北村薫の「スキップ」 「ターン」

「蒲生邸事件」(宮部みゆき)と比較してもかなり質が落ちる。
「リプレイ」(ケン・グリムウッド)のように時代を超えて多くの人に読み継がれる作品ではない。

***** **** ***** ****

追記

この作品、「復活の日」(小松左京)と似ている部分がある。
それは、女性が子孫を残すための「資源」となるところ。
   
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一部の人間が別の世界へ飛ばされるところ。
これは「ランゴリアーズ」(スティーブンキング)にも似ている。
   

忘れないよう記録しておく。

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