芥川賞受賞作を久しぶりに再読。出世作「サイドカーに犬」を収録。
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「サイドカーに犬」
主人公は薫。
小学4年生の時の思い出について語る。
父親は仕事を辞めた。そのため母とケンカが絶えなかった。
夏のある日、母は家を出た。
その後、自転車に乗る洋子が家にやって来た。
中古車販売を始めた父と洋子、そして弟との生活が始まった。
私も過去、山口百恵の家に行ったことがある(汗)。
パックマンとかノーパン喫茶など懐かしい。
プラモデル屋に出かけ、その間に母親が戻ってくる場面は笑った。
ガンプラは「ガンモのテンプラ」じゃないんだってば(笑)。
作品とは直接関係ないんだけど、「同級生」という言葉。
「同じクラス」なのか、それとも「同じ学年」なのか。
場所によって違うのだろうか?
検索してみると、こんなページが見つかる。
同じ年に生まれた人を『同級生』といいますか?
同い年が「同級生」とは限らない!? 実は誤って解釈している日本語
作品を読んでいて、私も同じような疑問が浮かんだ。
「猛スピードで母は」
北海道の南岸にあるM市が舞台。
主人公は小学生の慎(まこと)。
母親は東京で結婚に失敗し、北海道の実家へ戻ってきた。
祖父母と一緒に暮らしてきた母と慎だったが、公団の抽選に当たったため母子家庭に。
再婚をほのめかす母。
慎一というのが結婚相手の候補。
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両作品に共通しているのは、欠損家族を描いているということ。
また男が役に立たず、母親が中心となっている。
この作家、「書けそうでいて書けない」リズムある文体が評価されたのだろう。
嫌味がなく、いろんな作品を読んでみたくなる。
芥川賞は純文学に与えられる。
「難しくなければ純文学ではない」ということへの反論がこの作品でもある。
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