2013年12月28日

「ソフィーの世界」ヨースタイン・ゴルデル

14歳のソフィーに届けられた手紙。そこには「あなたはだれ?」とあった。
哲学をわかりやすく説明した、世界的に評価された本。
   

哲学の解説とともに、ミステリーにもなっている。
ファンタジーでもある。

「神は誰が作った?」という疑問は新鮮。
今までそんなこと考えたこともなかった。

ソクラテス以前から、弟子のプラトン。
そしてサルトルまで。広い分野を駆け足で紹介している。

哲学に必要な「驚くという才能」。
「沈黙の春」で有名なレイチェル・カーソンが残した「センス・オブ・ワンダー」と似ている。

火炙りになったブルーノについては、以下の記事で書いた。

「星を継ぐもの」J・P・ホーガン

キリスト教、特にカトリックの罪深さについては信者自身が認識してほしい。
今、カトリック信者にブルーノの名前を訊いたところで何人が知っているだろうか。

哲学は、断片的な知識だけ持っている人が多い。私もその中の一人。
こうした本は、その断片をつなぎ合わせるのに役立つ。

そして後半に続く。
   

ソフィーに哲学を教えるアルベルト。
この二人からヒルデと少佐が多く登場し、二重構造となる。

後半、興味があったのはダーウィンの進化論と生命起源論。
哲学から生物科学に飛躍する部分。

キリンの首はなぜ長いのか」という疑問。
今でも勘違いしている人は多い。

以前、カトリックの神父にこの質問をしてみたところ、ラマルクの用不用説を今も信じていた。
詳しくは以下のページに書いてある。

キリンの首はなぜ長い?

地球の水たまりから生命が誕生したという説。
これはソ連科学アカデミーのオパーリン説。

ところが現在は、生命が隕石に乗ってやって来たのではないか。
俗に言うパンスペルミア説も復活してきている。

面白いのは、古い学説が必ずしも間違っているわけではないという点。
オパーリン説が「新自然発生説」(自然発生説はパスツールによって否定)になっている。
学者が意図しないでいても、学説が環を描いている。

人が似非(エセ)科学を信じることについても触れている。
このあたりは、カールセーガン博士(故人)も生前本に書いていた。

あまりに情報量が多くて、読むスピードが落ちる。
急に200ページ以上読むと、知恵熱が出そうだ(汗)。

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作者のゴルデルは、ノルウェーのオスロ生まれ。
高校で哲学を教えていたという。

翻訳は池田香代子。「夜と霧」(ヴィクトル・エミール・フランクル)新版も彼女の翻訳。
つまり、ノルウェー語で書かれたこの本だがドイツ語訳がメインとなっている。

この本は世界的に何千万部も売れた。
哲学は何も一部の学者だけが独占できるものではない。
10代を含む一般人でも理解できる哲学の本。それが評価された。

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『ソフィーの世界』  

#031 ソフィーの世界〜哲学者からの不思議な手紙/上

ヨースタイン・ゴルデル『ソフィーの世界』

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posted by りゅうちゃんミストラル at 16:16| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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