これがデビュー作。
佐伯は警察キャリア官僚で捜査一課長という変わり者。
幼女誘拐殺人事件で陣頭指揮している。
義理の父親が警察庁長官という佐伯。
目撃情報も少なく、捜査は難航する。
もうひとり、松本という男は娘を失い新興宗教にのめりこむ。
両者の話が交互に進行する。
この作品、ネタばれなしに書評を書くのが難しい。
「とにかく読んで!」としか言いようがない。
何故、今になってこの作品を読んだか。
それは、先日手にした週刊誌にこの作品が紹介されていたからだ。
しかも、「イニシエーション・ラブ」(乾くるみ)を紹介する際、本作品のタイトルが出ていた。
早い話、「読んでびっくりの結末」ということが同じだと言いたいのだろう。
再読に値するかという点については、私なら再読しない。
ミステリー作家としての貫井の原点がわかった。それだけで十分。
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作者の貫井はいつも大きなテーマを読者に投げかける。
そして、貫井のもうひとつの特徴は、救いがないこと。
荒さはあるものの、読者が魅力を感じるのは当然だ。
今後も彼の作品に注目したい。
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慟哭 貫井徳郎
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