福井晴敏のデビュー作を今になって読んだ。
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福井作品は「終戦のローレライ」、「川の深さは」以来。
この作品は物語が散漫で、感動できなかった。
沖縄から米軍が撤退した。
それは、コンピュータウィルス「アポトーシス2」を使ったテロだった。
ヘリパイロットとして将来を期待されながら、地連で自衛官を募る平。
事故で飛べなくなった彼は、大きなテロ事件に巻き込まれる。
「トウェルブ」と名乗る東馬が指定した場所は、沖縄だった。
日米両軍を交えた戦闘が始まる。
東馬、坂部、理沙と登場人物は多く、描き切れていない。
上手く描けているのは坂部の妻、優子くらいなものだ。
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作者のスケールがいかに大きいか、よくわかる作品。
しかし、描写でなく説明の部分が多いのはがっかり。
後半は読むのに苦労した。
文庫本の解説は大沢在昌。
江戸川乱歩賞受賞の経緯を熱く語っている。
大沢が暑苦しいのか。それとも私が無感動なのか。
この作品を誉めるくらいなら、無感動のままでいたい。
とはいってもこの作家は見切れない物を持っている。
いつか「亡国のイージス」も読んでしまうんだろう。
よく、自衛隊員を募集している地連の前を通り過ぎる。
この作品を読んだ後は、地連の職員が気になって仕方ない。
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