鼠と「僕」の物語第2弾。久しぶりの再読。
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この作品は、「風の歌を聴け」の続編。
「羊をめぐる冒険」まで続く、春樹初期の3部作。
そして「僕」は「ダンス・ダンス・ダンス」にも出てくる。
前作で大学生だった「僕」は、友人と翻訳の事務所を開く。
このビジネスは結構成功する。
ジェイズ・バーの中国人マスター。双子の女の子。
配電盤の葬式を貯水池で行う3人。後の作品で出てくる井戸。
初期の作品を読むことは、その作家の道のりを知るいいきっかけになる。
「風の歌を聴け」と同じく、冒頭の部分はかなり散漫な印象を受ける。
タイトルにある3フリッパーのスペースシップが出てくるのは100ページ以降のこと。
ピンボールというTVゲーム以前の古いタイプの機械。
スペースシップを探す過程で知り合うスペイン語の大学講師がいかにも春樹らしい。
そして、倉庫で多くのピンボールがある中スペースシップと再会する。
だが、「僕」はプレーしないでその場から立ち去る。
鼠は町を出て行く決心をする。
彼は北に向かい、そのことは「羊をめぐる冒険」で描かれる。
この作品、日本で英訳されているが「風の歌を聴け」と同じく海外で手に入らない。
それは、初期の作品に対して春樹が「弱い」と感じているから。
しかし、以前にも書いたように海外の春樹ファンも英訳した作品を読みたいのではないか。
「今に至る過程」としての本作品を英訳して海外で出すことの意味。
それを春樹は検討すべきではないかと私は考える。
倉庫でスペースシップをプレーしない「僕」。
初期の2作品を海外で英訳本として出さない春樹。
この両者に似た部分があると感じているのは私だけか。
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