久しぶりの再読。
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主人公は法律事務所に勤務していた「僕」。
事務所を辞め、再就職のために活動中。
妻のクミコは雑誌編集者。猫に続いて、妻がいなくなる。
妙な電話とクミコの兄、綿谷ノボルが関わっているのか。
この作品に登場する、ノモンハン事件についての記述については、以下の記事に書いた。
「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」村上春樹
日本人だが長く外国文学を読み、海外で作品を書き続けた春樹らしい意見。
少年時代、図書館でノモンハンを知った春樹。
プリンストン大の図書館でノモンハンについての本を読んだ際。
遠い記憶がよみがえってきたという。
まるで、「ノルウェイの森」の書き出しみたいだ。
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第3部は謎を追うことで書いたと春樹自身が語っている。
謎は残ってもいいが、その謎を追うことは必要だという。
話題作、「1Q84」のBOOK4が出るというのも同じ理由からなのだろう。
というわけで文庫本と内容が違っているという。
読んでいるとよく分かるが、第3部は別の話として扱うべきなのかもしれない。
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途中から登場する牛河は、「1Q84」で再登場する。
すごいタイミングで転職したと思ったんだけど・・・・
また、この作品は「国境の南、太陽の西」と深いつながりがある。
この作品から分離独立したのが「国境の南、太陽の西」。
つまり、ハジメと「僕」岡田亨は同一人物だった。
話は長いが、謎は残る。
ナツメグは、何をしていたのか。息子シナモンは、どうして話をしなくなったのか。
井戸の中でできたあざは、何を意味しているのか。
ナツメグはどうして「僕」を選んだのか。
クミコは、どうして多くの男と寝なくてはいけなかったのか。
どうして兄を殺さなければならなかったのか。
(兄ノボルを殺すことで何を得たのか)
笠原メイの手紙は、どうして「僕」に届かなかったのか。
では誰があの手紙を読んだのか。
20年後の自分はこの作品をどう解釈するのか。
長い時間を経て再読の必要があるだろう。
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