田辺雄一の家に同居する。もちろん再読。
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両親が早くに亡くなり、祖父母と暮らしていた台所大好きのみかげ。
祖父が、そして祖母が亡くなってしまう。
生前、祖母が行きつけにしていた花屋。
そこでバイトしていた雄一が、一緒に暮らそうと声をかける。
雄一は、母親のえり子と一緒に住んでいた。
えり子は実は男だった。
「満月」
雄一の母親(実は男)が刺し殺された。
みかげはそのことを知らず、大学を中退して料理研究科のアシスタントをしていた。
「ムーンライト・シャドウ」
等という恋人を交通事故で失ったさつきが主人公。
その時、車には等だけでなく彼の弟の恋人も乗っていた。
眠れなくなったさつきは早朝のジョギングを始める。
いつもの川で走っているとそこに現れた女性が、あることを提案する。
死んだ恋人のセーラー服を着る柊。
非日常の世界なので、「こんなのいる訳ない!」と読者は批判できない。
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「キッチン」とその続編「満月」は、人の生死が背景にある。
宮本輝や村上春樹とは違う表現が、多くの読者に受け入れられた。
独特の世界観と、時間の流れ。
春樹の作品は「再生と喪失の物語」だといわれるけれど、彼女だってそうだ。
以前、「白河夜船」を再読した。
「言葉にキレがある」ことを今更ながら驚いた。
この「キッチン」は、そのキレを予感させるには十分な作品たちを収録している。
この際、彼女の作品をもう一度読むのも悪くない。
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『キッチン』(著:よしもとばなな)
吉本ばなな『キッチン』
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