森らしく、どこかに救いがある。
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今まで森作品は、長編の「夏を拾いに」。
短編集の「家族の言い訳」と「こちらの事情」を読んできた。
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「聖夜のメール」
夫を事故で失い、息子と二人暮しの未亡人。
クリスマスにメールが届く。
欠損家族を描いた作品。
結末がわかっていても、こうした話を読みたい。
「想い出バトン」
定年が近い父親は、パソコン教室に通う。
娘は結婚が決まっている。
カニ鍋に婚約者を呼ぶ父。娘の映像をまとめたDVDを渡す。
このために教室へ通っていた父。
父親としてお手本のような行い。
どれだけの人が、同じ行動をできるだろう。
「噛み合わせ」
結婚願望があるものの、仕事に生きる女性が主人公。
プレゼン前日、歯が痛くて職場近くの歯科医に行く。
歯科医は元彼だった。なぜ彼は別れようと言い出したのか。
2歳の娘とはうまくいくか。
「リリーフはいない」
若い部下が「辞めたい」と申し出る。
40歳の部下と3人で、野球観戦することに。
この適当部長、計算しているのか。
それともただ単に天然なのか。
「じゃあまたな」
主人公の専務は、下請けの会社を切ると通告する。
その下請けは、専務がかつて世話になっていた所。
しかもそこの社長は先輩だった。
不況の中、似たことを強いられた人は結構いたはず。
生きるって厳しいなあ。
「ワイシャツの裏表」
旦那が浮気しているらしい。
それを友人に相談すると、携帯の履歴を見るよう言われる。
言われたとおり、夫の携帯を見るとやはり浮気していた。
夫になりきって、ニセメールを使い浮気相手と会うことに。
「褒め屋」
OLからインテリア関係の会社に転職した女。
仕事で頑張りが認められるが、人間関係はギスギスしていた。
男とも別れた彼女。酔って「褒め屋万年堂」に依頼する。
次の日、与田という年下の男と待ち合わせることに。
「トイレットペーパーの芯」
娘と息子が結婚して、妻と二人の生活をする男。
そこに娘が帰ってきて、妊娠したという。
実家を二世帯住宅にして同居しようと持ちかける。
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森の短編は、いくつか読むとパターンが分かる。
それでも読者に読ませる力量はたいしたもの。
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