2013年03月17日

「誰かが足りない」宮下奈都

予約が取れにくく、値段は高いがとても美味しいと評判のレストラン、ハライ。
何組かの予約を受けたこの場所が、各エピソードをつなげる連作短編集。
   

予約1

実家を出た原田は大学卒業後4年間、コンビニで勤務してきた。
内定をもらった会社は倒産、彼女も去っていった。

そのコンビニに、彼女の新しい恋人がやってくる。同じゼミだった。
岡田と似た状況の人はたくさんいるはず。

予約2

認知症の女性が主人公。
孫もいて幸せな人生の終着点が見えている彼女。

亡くなった夫はかつてハライでスープを飲んだことがあった。
負けじと彼女は洋食を作り続けた。

予約3

笠原久美が主人公。
男に去られ、仕事に疲れた彼女には、幼なじみのヨッちゃんがいた。

予約4

引きこもりの兄が主人公。
幼くして両親は離婚。一緒に住んだ母親は病死した。

兄は、ビデオカメラが手放せなくなる。
ある日、妹の同級生が家に来る。彼女はいじめにあっていた。

予約5

主人公はブッフェレストランのオムレツ係。
調理師免許取得を目指している。試験は目の前だ。

ある日、客の女性と言葉を交わす。
彼女は寮で眠らせとほしいと頼む。

予約6

人の失敗が匂いでわかる小泉留香が主人公。
ある日、その匂いのする青年に声をかける。

人は、孤独なようでいて他の人とつながっているもの。
そして奇跡は身近にあるもの。

***** ***** ***** *****

10月31日に予約を入れた登場人物たち。
誰かが足りないとみんな感じていた。

宮下の作品は、喪失感ときっかけを描いているものが多い。
「これで終わりか?」と思う作品たちの続きは、各読者が想像する。
それが作者の狙いなのだろう。

作品中に紹介されていたホルストの「水星」はこれ。
久しぶりに聴いた。

 

次に宮下の作品を読むとしたら。
よろこびの歌」の続編、「終わらない歌」になるだろうか。
   

前作同様、評価が高いようなので期待している。

 読書のページ(書評)

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