2013年02月15日

「星々の舟」村山由佳

読んでいて苦しいが、受け止めなくてはいけない重いテーマ。
第129回直木賞受賞作。間違いなく秀作!
   
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「雪虫」

次男、暁を中心としたエピソード。
大学生の時、バイクで家を飛び出した暁。

北海道でアンティーク以前の古品を商う。
結婚し、すでに子もいる。

各人物の紹介、「氷点」(三浦綾子)とは違った出生の秘密。
そして妹を襲った事件。息苦しい話の始まりだ。

「子どもの神様」

次は美希の話。
同じ件を別の視点から見せることで、話が深くなる。
湊かなえが用いる手法のプロトタイプと言っていい。

相原との不倫、そして事故。美希は欲しがらない。
生まれた環境で、人の生き方は大きく変わる。

「ひとりしずか」

今度は暁の妹、紗恵の話。
性の対象として扱われる彼女。

村山らしさがよく出ているエピソード。
浪人生、田辺の事件が再び出てくるのは読んでいて苦しかった。

もし私が紗恵だったら。
男性不振に陥り、清太郎と付き合うことはできなかったと思う。
女性読者はどう感じたのか。

「青葉闇」

重之の長男、貢の話。
職場の後輩、盗癖のある真奈美と不倫している。

家に居づらく、家庭菜園用の畑を探す貢。
千葉で格安の土地を見つける。

「雲の澪」

貢の娘、マンガを描く聡美の話。
帰国子女の加奈子と、健介が付き合う。

かつて聡美をいじめた女が帰ってきた。
重之に事情を話す聡美。この場面はとても胸が痛んだ。

重之が言う「何のために謝るか」という言葉は重い。
そして次のエピソードに大きくつながる。

「名の木散る」

戦友からの電話に出ない重之の戦争体験が語られる。
墓参りで暁と久しぶりに会う。

足を踏んだ者と踏まれた者のたとえ。
忘れたくないものだ。

***** ***** ***** *****

どうして今までこの本を読まなかったのか。
自分の目が節穴だということがよくわかった。

直木賞に選ばれたのは、妥当な選択。
もし落選していたら、選考委員たちこそ目が節穴だった。

 読書のページ(書評)

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posted by りゅうちゃんミストラル at 06:42| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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