かなりの秀作。2010年本屋大賞に選ばれるだけのことはある。
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主人公は安井算哲の名で囲碁棋士の渋川春海。
算術(数学)や測地にも詳しい。
幕府の命により、日本各地で北極星の観測を行う。
この旅に1年以上を費やした。その後、暦の作成に打ち込む。
読んでいて思い出したのは「博士の愛した数式」(小川洋子)。
そして「かのように」(森鴎外)。
晴海はもちろん、関孝和も実在の人物。
だが家が断絶したこともあり、関についての情報は乏しい。
というわけで、作者による想像でこの物語は成り立っている。
両者は同い年という設定だが、関の生年は定かでない。
そればかりか出生地が群馬なのか江戸なのかすら説が分かれる。
八高線の群馬藤岡に行くと、彼は「群馬の人」として認知されている。
関といえば円周率の計算で知られる。
正多角形を用いる計算方法で16桁まで出した。
彼の活躍ぶりは中学の時、数学の教科書で紹介されていた。
私は数学は苦手だが、関の名前はよく覚えている。
度重なる挫折を乗り越え、暦の修正に挑む春海。
仲間にも恵まれ、ついに念願がかなう。
「その時歴史が動いた」を思い出す感動。
松平アナの声が聞こえてくるようだ。
私は歴史小説が苦手。
宮部みゆきの作品でも未読が何冊かある。
だが、この内容なら難なく読めた。
冲方丁といえば、「光圀伝」。
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図書館で予約待ちが多数の状態。
読むにはもう少し先になるだろう。
読書のページ(書評)
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