2013年01月11日

「時が滲む朝」楊逸

母国語が日本語でない作家の芥川賞受賞作。
中国の民主化を背景にした作品。
   
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主人公の浩遠は、念願かなって志強と秦漢大学に合格。
吠えることから「二狼」と呼ばれる。

甘先生の影響もあり、民主化運動に加わる。
英米文学を学ぶ英露も一緒だ。

ところが民主化を巡り飲食店でケンカをしたことから退学処分となる。
浩遠は日本へ渡る。

香港返還や北京五輪招致などが絡む少し前の時代。
育毛剤の101や尾崎豊など、今から見ればクロニクルとも言える。

短い物語は、日本で甘先生との再会で終わる。
その際、英露も一緒だった。

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息子の民生が「ふるさとは日本」と言う。
国とは何か、民主化とは。背景はとても深い。

一部で懸念された日本語の表記。私は問題なく読めた。
逆に、現代の作家に見習ってほしい部分さえあった。

ただ、内容としては薄いんじゃないか。
中国人を敵視する日本人が出てきてもいい。

天安門事件や文化大革命の再評価も日本語の作品なら可能。
もっと踏み込んだ作品にできたはず。
重い背景があるにもかかわらず、さらさらと簡単にしすぎ。

この作品と芥川賞受賞。
中国人から見たらどう評価されるのか気になった。

それにしても中国にとって民主化の手本がアメリカとは。
今では尊敬されなくなった国なのに。

韓国とともに、中国は外交面で厳しい問題が多い。
この作品が、少しでも相互理解に役立ってくれればいい。
素直にそう感じる。

どんなに憎もうとも隣国なんだから。
表現の後には何かが残る。

 読書のページ(書評)

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Excerpt: 時が滲む朝 楊逸 文春文庫 2011. 2.(original 2008) この作品の前の「ワンちゃん」も積読されていたのですが、芥川賞シーズンだったので、芥川賞受賞作であるこちらから読んでみました。..
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