2012年12月10日

「幸せになる百通りの方法」荻原浩

明日の記憶」で知られる荻原浩の短編集。
上手く現代を切り取っている。
   

「原発がともす灯の下で」

絹子は息子夫婦や孫たちと住む。
過去の記憶と原発事故後の世界が混ざる。

便利とは何か。
原発事故後はもう一度考えてみる必要がある。

「俺だよ、俺。」

大学進学をあきらめた男が主人公。
売れない役者の彼は、振り込め詐欺グループに加わる。

大阪でこの手の詐欺が成功しにくいのは当然。
やはり大阪のおばちゃんは一筋縄ではいかない。

「今日もみんなつながっている。」

自分の本を出したい老人に始まり、料理ブログを書く主婦。
ネットゲームに嵌る人たち。

現代はいろんな人が結構近いところでつながっているもの。
このエピソード、現代落語にしたら面白そう。

「出会いのジャングル」

34歳で独身の女性が、動物園で出会いのつどいに参加する。
男の作家が描く、女性像としてはよくできている?

動物行動学はともかく、過去の男たちと比較する女性は多いはず。
DV男も嫌だけど、マクロス男には思い切り引いた(笑)。

この結末は読めなかった。
素直に「やられた!」と感心。

「ベンチマン」

40半ばにしてリストラされた男を描く。
会社を追い出されたことを、妻に話せない男。

公園のベンチで時間を過ごす。
その公園には、リストラされた「ベンチマンの先輩」がいた。

今度、パン屋で不慣れな中年男を見かけたら。
このエピソードを思い出すかもしれない。

「歴史がいっぱい」

付き合っている彼女は俗に言う歴女。
会社でもプライベートでも戦国武将に振り回される男。

これもありそうな話。
料理が不得意な彼女に手料理を招待されたら、男は覚悟しよう。

「幸せになる百通りの方法」

いるいる、こういうマニュアル本が好きな人。
この世は結局、本のままではなく運命が決まっている?

***** ***** *****

どのエピソードも実際にありそう。
物足りなさは残るものの、よくまとまった短編集だ。

 読書のページ(書評)

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「幸せになる百通りの方法」荻原浩  

幸せになる百通りの方法 荻原浩著。

「幸せになる百通りの方法」サラッと癒し系ですね。

『幸せになる百通りの方法』

萩原浩『幸せになる百通りの方法』

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