2012年11月26日

「優しい音楽」瀬尾まいこ

瀬尾まいこによる短編集。05年に出たのでやや古い。
「こんなのありえない!」と思いつつ、楽しんで読んだ。
   
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今まで瀬尾の作品は「戸村飯店青春100連発」、「卵の緒」などを読んできた。
「はずれ」の少ない作家だ。多くの読者に支持されている。

「優しい音楽」

駅で声をかけてきた女子大生とつきあうようになった男。
彼女は、何故か彼を両親に会わせようとはしない。それには秘密があった。

今度、公園などで下手な演奏をしている人がいたら。
何かドラマがあるのかもしれないという目で見るかも。

私は洋楽に詳しくない。クラプトンなんか聴いた記憶がない。
でもこの機会に聴いてみた。

 

もうひとつ気になったのが、兄に似た男と付き合うということ。
ましてや寝るというのは罪悪感がないものだろうか。

少なくとも私には考えられない。
だが、私自身は兄を失うという経験がない。

実際に千波の状況にならなければ、この点を語っても意味がない。
「考えられない」というのは、今の私だからこその想像でしかない。

***** ***** *****

「タイムラグ」

不倫相手の男から旅行する間、娘を預かって欲しいと頼まれた女。
二人で豪遊するはずが、何故か祖父の家に行くことに。

かなり無茶な設定。
でも、祖父の家で何故か熱弁を振るう彼女が面白かった。

佐奈は、この思い出を忘れないだろう。
もちろん、サツマイモも味とともに。

この話、大切なのがタイトルになっている遅れた時計。
女性の心情をよく表現している。瀬尾は、こうしたところが上手い。

***** ***** *****

「がらくた効果」

同棲中のはな子は、ガラクタばかり拾ってきてしまう。
年末に彼女が拾ってきたのは、なんとホームレスの佐々木さんだった。

これも、かなり無茶な設定。でも面白い。
元大学教授が「異物」として存在する。

駅伝の繰り上げスタートを「得」だと思う人も珍しい。
思わぬところで箱根駅伝は役に立っているんだなあ。
佐々木さんは人生の繰上げスタートで、どんなレースをしているのか。

物を拾ってくる話は、「福袋」(角田光代)でも出てきた。
(「イギー・ポップを聴いていますか」)

私も道に本が縛って置いてあると拾って読んだりする。
他人のことを批判できない。でも人は拾わない(笑)。

***** ***** *****

瀬尾はどこまで読者のことを計算して設定を考えているんだろう。
「話が破綻しない程度の無茶ぶり」を計算しているとしたら、恐ろしい作家だ。

 読書のページ(書評) 

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