自然と人間の共存を背景に描かれたミステリー。
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半年前に行方不明となった三井の妻。
頭蓋骨が不明地点から離れた山中で見つかった。
その後、20代の女性と30代の主婦が連続して行方不明に。
彼女たちに何が起きたのか。
妻を喪った三井が謎を追う。
猿の調査を行っている信州大学助手の山口凜子がアシスト。
動物保護か、農業保護のための駆除か。
大きな問題がこの作品の背景にはある。
さらに、大きな問題が170ページ以降に現れる。
興味深く読むことができた。
人は、恐怖の対象が何であるか知らない場合。
怖さを倍化させる。
映画監督の黒澤清が解説で述べているように。
小説と言うより映画の手法を用いている。
長野県出身で、映画宣伝会社に勤務経験がある作者。
なるほど現地や映画のことをよく知っているわけだ。
彼は06年にガンのため亡くなったという。
プロとしては文章が練れていないこと。
途中経過に多少無理があること。
それらを差し引いたとしても、生きていたらさらに面白い作品を出した可能性はある。
せめてあと数年、生きていてほしかった。とても残念。
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