2012年11月04日

「八月の路上に捨てる」伊藤たかみ

飲料のルート補充の間に交わされる離婚話。
第135回芥川賞受賞作を再読した。
   

登場人物は主に二人。
水城は男勝りで、この日を最後にトラックを降りる。

助手の敦は脚本家の卵で離婚が決まっている。
この二人が炎天下に大久保のコースを回る。

敦の妻が、歯ブラシでキレるのがとても痛い。
一度狂った歯車は、どうしても戻らないものなのか。

妻と一緒に思い出の場所を巡るのはいいアイデア。
やり直せる可能性が残っているのなら、試してみる価値はある。

仲がよさそうなカップルでも実は離婚寸前。
この作品と同じように思い出巡りしていることがあるのかも。

私は登場人物に感情移入できなかった。この作品のどこにカタルシスがあるのか。
ただ単に「結婚していなくてよかった」と感じる。

村上春樹の作品は、「喪失と再生」だと言われる。
この作品の場合は、果たして再生が可能なのか。

私はかなり悲観的に見ている。
特に妻は更なる落ち込みがあるかもしれない。

石原閣下ではないが、芥川賞も「これだ!」という作品がない。
まさしくどんぐりの背比べ。
そのうち、「芥川賞読んでいる人」とシーラカンス扱いされるかも。

   読書のページ(書評)

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Excerpt: 明日、離婚届けを提出しようとしている敦と、離婚に至った経緯を、詳しく聞きだそうとする離婚経験のある水城という女性。 自販機飲料の配達中である二人の会話をリアルに描く。 実際に、どこかで見聞きしたような..
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