2012年09月25日

「海」小川洋子

昨日に続いて小川洋子の短編集。
この作家は何を読んでもレベルが高い。
   
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「海」

結婚の挨拶をするため、彼女の実家に行く。
鳴鱗琴(メイリンキン)は、どんな音色なんだろう。
その可能性は無限大。何しろ著者をはじめ、読者ごとに違うのだから。

「風薫るウィーンの旅六日間」

この作品については、以下のアンソロジーで記事にした。

「右か、左か」沢木耕太郎

「トラベルはトラブル」という言葉があるそうだ。
結末が素直でないところがまたいい。

「バタフライ和文タイプ事務所」

以前、和文タイプが保存されているのを見たことがある。
ワープロができるまでは大変だった。

「睾丸」「糜爛」「膣」には笑った。
小川も拘るね。川端康成と違って表現がダイレクト(笑)。

「銀色のかぎ針」
「ひよこトラック」

ノーコメント。
各自が読んでみて、感想を述べてほしい。

「缶入りドロップ」

このアイデアは、他の作品で読んだことがある。
確か、保健室の先生が生徒に内緒で与えるドロップだったような。
(詳しい内容を思い出せない)

「ガイド」

これは秀作。題名屋にシャツ屋。他の作家ではお目にかかれない。
母子家庭に関する説明は無し。

新しい旗は、やはり緑色なんだろうか。
その旗を持つ際、母親は息子のことを思い浮かべるだろう。
今度は失くさないで。

舞台はドイツのライン下りを連想させる。
短い作品で、読者にどれだけの印象を残せるか。
やはり小川洋子はただ者ではない。

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「海」小川洋子  

『海』/小川洋子 ◎

海 小川洋子 新潮社

海 〔小川洋子〕

『海』 小川洋子

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ラベル: 小川洋子
posted by りゅうちゃんミストラル at 07:55| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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