これは、なかなかいい企画だ。
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角田光代「あの八月の、」
卒業生である女二人が、夜の大学に忍び込む。
映画サークルの部室でビデオを観ながら恋多き大学時代を語り合う。
前にも書いたが、アンソロジーで誰を最初に持ってくるかはとても大事。
実力派の角田光代というのはいい選択だ。
***** *****
有川浩「クジラの彼」
合コンで知り合った自衛官は潜水艦勤務のため、なかなか会えない。
それどころか、どこにいるのかさえわからない。
有川は、この話に限らず自衛隊が好き。
このレベルなら、「海の底」を読んでもいいかという気になる。
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日向蓬「涙の匂い」
父親が左遷されたことで、東北の田舎に住むことになった中学生の女の子。
慣れない中で、同級生の保が気になる。
この作家、性が根底にあるというか、性にこだわっている。
初めて読んだが、これも別の作品を読んでみたくなる。
***** *****
三羽省吾「ニート・ニート・ニート」
無職の若者3人が、車で北海道を目指す?
ここで紹介されているのは、作品の一部分なのか。
この先を読んでみたい。
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坂木司「ホテルジューシー」
しっかり者の女子大生が、沖縄の宿でアルバイトをする。
彼女の目には、いいかげんな人たちが気になって仕方ない。
この作家も初めて読んだ。
性別不明の覆面作家だそうだ。
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桜庭一樹「辻斬りのように」
7人の男たちと次々に寝る小学校教師。そして、未婚の母に。
この内容からヤングアダルトに分類されるのを嫌う人もいるだろう。
実は、この作家もこれまで読んだことがない。
直木賞受賞作、「私の男」は近い将来読むかもしれない。
***** *****
森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」
結婚式の帰り、若い女性が酒を飲みたくなって町をさまよう。
その女性を追う男もいる。
講談のような語り口が、好き嫌いをはっきりさせるはず。
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アンソロジーは、知らない作家を紹介してくれるので読書の幅が広がる。
また、上記の短編たちは作品の一部だったりスピンオフが多い。
こうしたアンソロジーの企画を、もっと各出版社でしてほしいものだ。
ただ残念なのは、優れたアンソロジーでも読まれる機会が少ないこと。
これは、書店と図書館員の努力が足りないという現実もある。
こうなったら話題作りに「出版社別アンソロジー選手権」を開くべき。
あの話題作、『KAGEROU』を世に送り出したポプラ社。
きっとすごいチョイスをするに違いない(笑)。
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