2012年08月27日

「右か、左か」沢木耕太郎

文春文庫創刊35周年記念特別企画。
沢木耕太郎が選んだ13の短編。これぞ文学の宝石箱。
   
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「風薫るウィーンの旅六日間」小川洋子

グループツアーにひとりで参加した若い女性。
同室のおばさんと行動を共にすることになった。
結末まで素直に終わらないところがさすが。

初めに小川洋子を持ってくるのは鋭い。
野球でなくてもトップバッターに高い打率の選手を置くのは当然。

小川洋子は「ハズレ」が少ない作家。
これからも彼女の作品には期待している。

この本を手にしなければ、庄野潤三や阿部昭の作品を読む機会はほとんどない。
この点は沢木に感謝すべき。
藤沢周平や山本周五郎の上手さは、私がここで述べるまでもない。

阿佐田哲也の作品が出てくるのも、沢木らしい選択。
かつて「深夜特急」でマカオの「大小」に嵌り、旅行費用を失いかけた沢木。
やっぱりギャンブル好きなのね。

「ダウト」向田邦子

猜疑心という点において、向田の表現はさすが。
飛行機事故で彼女が失われたことは、日本文化にとって大きな喪失だ。

「レーダーホーゼン」村上春樹

私がこの作品を読んだのは、もう20年以上前のこと。
だが内容はよく憶えていた。
「省略すると意味がなくなる」というのは、春樹の別の作品にも出てくる。


アンソロジーに対する書店と図書館の扱いは、とても冷たい。
「著者かタイトルがわからないと探せない」などというレファレンスさえいる。

知らない作家の作品を読めるのが、アンソロジーのいいところ。
また、アンソロジーのタイトルを前もって知るわけない。
タイトルが分かっていたら、そもそも図書館のカウンターで訊かない。

図書館員や書店員は、「探すプロ」であるべき。
せっかくの優れた本が、もったたいない。
そのため、アマゾンの書評も少ない。

図書館員や書店員は、アンソロジーを大切に!

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posted by りゅうちゃんミストラル at 07:41| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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