2012年08月17日

「くちぶえ番長」重松清

重松の作品で、久々に泣いた。
大人が読んでも素直に感動できる、連作短編集だ。
   
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家庭の事情により、小学校4年生で転校してきたマコト(女子!)。
チョンマゲで颯爽と一輪車に乗り、口笛を吹く。

マコトの父親は、1年生の時に病死。主人公ツヨシの父親とは親友だった。
祖母の面倒を見ているマコト。

そしていじめを許さないマコト。
逆にツヨシはマコトの強さを持てないでいる。

小学館の「小学四年生」に掲載されただけあって、とても読みやすい。
私なら、この本で読書感想文を書く。

やたらプライドが高いおツボネさま。
いつも余ってしまう高野さん。6年生のガムガム団など。
どこにでもいるキャラクターが勢ぞろい。

愛犬の死やバレンタインデーなど、多くの読者が共感できる内容が盛りだくさん。
読んでいて考えたこと。

もし、中学生が自殺した大津市の中学校にマコトがいたら。
決していじめを見過ごさなかっただろう。

大津市教育委員会にマコトがいたら。
いじめがあったというアンケート結果を重く見たに違いない。
どれだけ今の社会がマコトを欲しているか。

でも多くの人はいじめを「なかったこと」にしてしまう。
誰でもマコトになるチャンスはあるのに。人は自分を守るため臆病者になる。

重松の作品は、「疾走」のようにやたらと凹むもの。
そしてこの作品のように、希望を持てる内容のものとがはっきり分かれる。

重松に言っておきたい。
マコトは必ず重松の活躍をどこかで見ている。

そして、作品を読んで泣きそうになると口笛を吹いている。
結構近くにマコトはいるのかもしれない。

夏休みの読書感想文がまだの君

この本で書いてみたらどうか


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posted by りゅうちゃんミストラル at 07:39| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。
リンクを貼っていただき、ありがとうございます。
重松さんの作品は、どれもいいですよね。
本当に、感想文にはもってこいの作品だと思います♪
Posted by ゆう at 2012年08月19日 22:47
ゆうさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

「ここ数年、感想文は重松」という生徒もいるかと思います。

今後ともよろしくお願いします。
Posted by りゅうちゃん(管理人) at 2012年08月20日 18:58
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