2012年06月26日

「きみの友だち」重松清

「きみの友だち」は、連作短編集。
久しぶりに重松の作品で泣いた。この記事はネタばれあり、注意。
   
新潮文庫 し−43−12きみの友だち/重松清

新潮文庫 し−43−12きみの友だち/重松清
価格:662円(税込、送料別)


それぞれの短編で、主人公が違う。
考えてみれば、脇役なんていない。自分にとってはみんなが主人公。

だが核になるのが恵美。
彼女は小学生の時、自動車事故で大ケガを負う。

その原因となったみんなを許すことができない彼女。
逆にみんなから孤立する。そして杖が一生手放せなくなる。

この本を、今いじめで孤立している小学生や中学生にぜひ読んでほしい。
「孤独を感じ、不安なのは自分だけじゃない」ということが救いになるはず。

学校で孤独な立場にいる恵美は、縄跳びをきっかけに由香と出会う。
由香は病弱で、学校にも満足に通えない。

私は途中まで読んで、由香が死ぬのかどうかを予想した。
考えられるのは、大方の予想通り若くして死ぬということ。

もうひとつ考えたのは、死ぬのが由香ではなく、別の登場人物になること。
結局、重松が選んだのは前者だった。

人の死と連作短編集。
重松の作品で思い出すのが「その日のまえに

「きみの友だち」は、「その日のまえに」に並ぶほど、私には強い印象を残した。
しかも、時間を遡るなど平面になりがちな連作を立体化させることに成功している。

多くの読者は登場人物のうち、誰かを自分と同じだと認識するだろう。
私自身は、人を許せない恵美を他人とは思えない。

この本は、自信を持って推薦できる

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重松清 『きみの友だち』  

きみの友だち

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posted by りゅうちゃんミストラル at 08:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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