初の長篇小説なのだそうだ。
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登場人物は主人公の七郎と津田。二人は大学で知り合った。
そして七郎の元妻と、キャバクラ嬢のサオリ。
ゲーム作家の七郎は意見の相違から会社を退職。
そのタイミングで、妻が浮気する。
別居から離婚へ進む二人。
この奥さんは、何をどうしたいのかがまったくわからない。
別居状態でも仲がいい二人。
でも一緒に離婚届を出す際には、この奥さんが落涙。
この状態で仲がいい二人は、果たして幸せなのか。
それとも不幸なのか。
キャバクラに通う津田は、顔面至上主義を自負している。
父親の事業失敗で大学を中退。その後、社長となるが・・・。
現在と過去を交互に描く(カットバック)で、物語が深くなっている。
話が切り替わる度、読者は「ああそうか」と納得する。
私は七郎と津田のどちらにも感情移入しなかった。
20代から30代の日常を描く、地味な小説。
いかにも芥川賞受賞作家による「ドラマチックでない作品」。
その反面、アマゾンなどネットでの評価は何故か高い。
「濃い作品」であることは確か。
再読した時には、別の感想になるのだろう。
途中に出てくるアイルトン・セナの死についてはよく覚えている。
あれは94年、第3戦サンマリノGPでの出来事だった。
このレースでは、予選でラッツェンバーガーが事故死。
「音速の貴公子」セナもタンブレロコーナーで事故のため亡くなった。
もちろん深夜のF1中継も見ていた。
偉大なる男の死は、大きな喪失感を世界中にもたらした。
私はハードカバーの方を読んだ。
文庫本のデザインは、どうも好きになれない。
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↑「ジャージの二人」との関連について指摘している。
そのうちに読まなければ。
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