2011年06月13日

「逝年」石田衣良

「逝年」を読み終わった。

 逝年 (文庫) (文庫) / 石田衣良/著

 逝年 (文庫) (文庫) / 石田衣良/著
価格:450円(税込、送料別)


この作品は、「娼年」の続編。
タイトルは、娼年(少年)、逝年(青年)という意味があるのだろう。

20歳の時、御堂静香に誘われて男娼となった森中領(リョウ)。
大学の同級生、恵の通報で会員制ボーイズクラブは摘発。
HIVポジティブの御堂静香は逮捕されて前作は終わる。

その1年後リョウはアズマ、静香の娘である咲良とクラブを再開する。
新しいメンバーも見つかり、出だしは順調。

やがて、医療刑務所から静香が戻ってくる。
しかし彼女はエイズを発症。残された時間は短い。

作者の石田は、「娼年」に強い想いがあったのだろう。
そうでなければ続編を出すことはなかったはず。

それにしても、静香が戻ってくるのはかなり後半になってからのこと。
静香の死に際について、表現が中途半端に終わったのは否めない。

静香を刑務所に送った恵がクラブの仲間に入るのも解せない。
彼女には、「自分は悪くない!」という姿勢を貫いてほしかった。

こんなこと書いたら何だけど、静香の命を奪ったのはHIV。
彼らがクラブでしていることは、HIVのリスクを増す行為。

死にゆく静香を悲しがるのなら、クラブの活動をやめたらどうか。
それが多くの人にとって「癒し」であろうとも、私には矛盾としか解釈できない。

追記

「大切な人を見送る」という内容。
「美丘」に似ている。

そういえば「娼年」でリョウが恵と寝た後、「ヤコブの梯子」が出てくる。
作品のつながりを感じる場面だ。

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posted by りゅうちゃんミストラル at 09:37| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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