2011年06月08日

「娼年」石田衣良

石田衣良が男娼の世界を描いた作品。
それが「娼年」。
   
【送料無料】娼年

【送料無料】娼年
価格:1,470円(税込、送料別)


二十歳の大学生、森中領(リョウ)は不毛な生活をしていた。
小学生で母親を亡くし、大学や友人、ガールフレンドにも醒めている。

そんな彼がバイト先で知り合ったのが御堂静香。
彼女は会員制ボーイズクラブを経営していた。

リョウは御堂に「試験」を受けるよう誘われる。
御堂自身は、リョウを不合格だと判断。
しかし「試験官」の助けで合格し、クラブで多くの女性と知り合う。


この作品はページ数で考えればすぐ読める。
登場人物も少なく、ストーリーも単純。
テーマの割に、さらりとした表現が多いので拒否反応が出る人は少ないはず。

石田は「白の作家」。
だから、この作品のようなテーマでも、作品は白くなる。

例外は「LAST」。
石田には珍しく、黒い部分を見せている。
「娼年」では、はやり石田は「白の作家」であることを証明した。

クラブにヤクザの妨害が入る。
排泄物を食べるよう顧客に求められる。

そんなことは描かれない。
本来なら、そうしたケースもあるはずなのに。

痛みと汚さが描かれないと、リアルさが伝わってこない。
それは事実だ。

石田が「きれいに表現したい」という意図はよくわかる。
だがそのために石田自身、「僕は甘い」という評価になる。

甘く白いのは悪いことじゃない。
読者に見放されるまで、石田は自分を貫くことも選択できる。

石田はこのままの路線を貫くのか。
それとも今後、もっと黒い世界を描くようになるのか。


この作品は、「逝年」に続く。

活動を再開したクラブ。
逮捕された御堂静香も復帰するが、ついに発症する。
   
【送料無料】逝年

【送料無料】逝年
価格:450円(税込、送料別)


タイトルから考えれば、御堂は死ぬのか。
だとしたらリョウとアズマは彼女を見送ることになるのかもしれない。

HIVが連続する件について

このところ、小説を読むとHIVが出てくる。
湊かなえ「告白」、伊坂幸太郎「アヒルと鴨のコインロッカー」そしてこの「娼年」。

これだけ連続すると、何か意味があるのかと勝手に想像してしまう。

***********************
関連記事

娼年   石田 衣良

感想:石田衣良「娼年」

「娼年」石田衣良  

***********************

***トラックバックはテーマに関係するもののみどうぞ。
スパム防止のため承認制です。その場合リンクは必要とはしません。
一部、こちらからはトラックバックを送れないブログがあります。 
コメントについても承認制です。コメントする人は、まず挨拶しましょう。




ラベル:娼年 石田衣良
posted by りゅうちゃんミストラル at 09:26| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック