2014年12月26日

「重力ピエロ」伊坂幸太郎

連続放火事件を追う変わった兄弟。
伊坂の出世作を久しぶりに再読した。

 

2011年に読んだ際の書評はこれ。

「重力ピエロ」伊坂幸太郎

主人公、泉水は遺伝子情報会社に勤務している。
絵が上手い弟の春は、母がレイプされ生まれた。
その母はすでに亡くなり、父親はガンで入院中。

舞台である仙台で、連続放火事件が起きる。
放火された場所は何を意味するのか。
近くに描かれた落書きの意味は?

**** ***** **** *****

最初に登場するジョーダンバット。終わりにも活躍。
書き出しと最後の一行が同じというのも作者の狙い。

DNA、謎の美女、ネアンデルタール人とクロマニョン人。
最終定理のフェルマー、そしてローランドカーク。
ガンジーを敬愛する泉水と春が考察し脱線しつつ話は進む。

この作品はミステリーではない。
一部誤解した読者がいるものの、単なる大衆文学だ。

探偵で、実は泥棒の黒澤。彼は他の作品にも出てくる。
予言するカカシや、だまし絵で知られるエッシャーも登場。

春は、原罪を背負っている。まるで「氷点」(三浦綾子)の世界。
伊坂にかかると、原罪はこう表現される。

質の悪い小説は「散漫」「脱線」とか批判される。
だが、この作品は散漫さを売りにしている。

その点は新鮮で評価に値する。
だとしても、伊坂作品で評価できるのは「死神の精度」だけ。

この作品を高く評価するのは、伊坂の能力を低く見すぎではないか。
私はどんな理由があろうとも放火と殺人を野放しにするわけにはいかない。
犯罪者は罪に見合った罰を受けるべきだ。

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posted by りゅうちゃんミストラル at 15:41| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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