2014年09月20日

「世界から猫が消えたなら」川村元気

余命わずかだと宣告された男。世界から何かを消すことで1日だけ寿命が延びる。
2013年本屋大賞第8位。ネタばれあり。

 

主人公は郵便配達をしている男。
キャベツという名の猫と暮らしていた。

しかし頭痛と発熱で病院へ行ったところ、脳腫瘍と診断された。
余命宣告を受けた男の所に、アロハを着た悪魔が現れた。

何故か関西弁の悪魔は、男に提案をする。
それは、この世から何かを失うことで寿命を1日だけ延ばすというものだった。

電話、時計、そして猫のキャベツ。
男は寿命を延ばすためにどんな選択をするのか。

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家族を描き、命について描かれているにしては粗くて軽い。
作者は映画製作者だそうで、この本を手にするまで私は彼の名前を知らなかった。
作品の中に映画の名ゼリフが多数出てくるのはそのためか。

テーマはいい。電話など、「得たことで失ったもの」を描くのもいい視点。
だが私は読んでいて主人公の男に感情移入できなかった。

この程度の作品が8位に入るとは、本屋大賞のレベルが分かる。
書店員のレベルもその程度なのだろう。本が売れないわけだ。

この本は図書館で借りて読むのが正解。
買って読む価値はない。その金は広島の洪水募金に使ったほうがいい。

正直、「旅猫リポート」(有川浩)のほうが何倍も優れている。
「猫鳴り」(沼田まほかる)もこの作品より出来はいい。

この作品、映画化が決まった。主演は佐藤健と宮崎あおい。
観たいような、観たくないような。たぶん観ないだろう。

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posted by りゅうちゃんミストラル at 17:45| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする